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やり場に困ったものなど…。ジャンルごたまぜです。
[05.15/]
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・437訓ネタバレ…というか、読んでないと、意味不明だと思いますごめんなさい
・ぎんひじは脳内がパーンしてデフラグに時間がかかりそうなので、一歩さがって、そのままだった土方さんと、巻き込まれちゃった総悟の話です
・出てこないですが、ぎんひじはぎんひじで出来あがっています。たぶんね。

OK?
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・現パロで、金土
・ 阿寒子は『路地裏』で【名刺】【擦り上げ】を入れて140文字以内で……のはずでした
・やることやってるのでR18で
・だいぶ爛れてる感じです……

OK?

・漠然と金土
・特にはじまらない

OK?


たかだか数百メートルかそこらのために傘を買うのも服を濡らすのも馬鹿らしく、とりあえず逃げ込んだ屋根の下から霞む濃い灰色の空を見上げた。ネオンサインの点き始めた街は夕暮れ時のはずだけれど、なんとなく薄暗い、それが時刻のせいなのか雨雲のせいなのか、判然としない。袖口に丸まった雨粒を弾き落として、シャツの胸ポケットに手を突っ込む。煙草を買いに来ただけなのに、とんだ災難だ。
どうせ通り雨だろう。高をくくって雨足が弱まるのを待ちながら煙草を咥える。貰い物のライターで適当に火を点けて、深く息を吸い込めば煙と、この街のにおいに混じって雨のにおいがした。
理屈は忘れたけれど、なんとなく人の顔が見えなくなる、この明るさが俺は嫌いじゃない。
店を出ようとして雨に立ち止まる影。雨の中走る影。適当な屋根の下に逃げ込む影。していることも、多分考えていることも解るのに、誰だか解らない、というのはそれだけで気が楽だった。必要のないところで必要のない顔を覚えておくのははっきり言って、面倒だ。
ぼんやりと空を眺めていると、背後でぼんやりとした音がした。肩越しにちらと見遣ると、上階に続くエレベーターの扉が開くところだった。下りてきたのは俺とさして背格好の変わらない、スーツに紺のネクタイの男で、ま、それならいいか、と空に視線を戻して煙を胸の中に転がす。面倒が降りかからないなら別にそれでいい。
案の定、男は空模様を見て固まったようだった。携帯を開きかけて、やめる。
急ぎの用がある、というわけでもないのだろう。はぁ、とひとつ息を吐き、同じようにここに居座ることにしたらしいそいつは煙草を咥えて、それから小さく舌打ちをした。ライターが、なかったらしい。
ゆるく向けていた意識をなんとなく胸に落として、俺はそこにあるライターを手の中に転がした。リッジを弾いて火を点ける。
「要る?」
どうしてそんなことをする気になったのかは解らない。同情だったかもしれないし、気まぐれだったかもしれない。
ひらひらと揺れる炎の向こうに見た黒い眼に橙色の灯が映るのは、まるでこの街の夜のようだと、漠然と思った。

サムライハート、金さんでも合うなあ、と思って。突発的ですいません…。

・院内銀土のアホらしい(ry
・フッ…この先にはリア充しかいないんだぜ
・ポッキーの日!
・どうしてこうなった

OK?



「ん」
「う、」
唇の端に押し込まれた固いものに思わず眉をひそめる。抵抗に気が付いたのか、目を落としていたペーパーから視線を上げて土方は俺を見た。
「悪ィ」
「…動かす時は手元から目ェ離しちゃダメなんじゃないですか、土方先生」
かし、と先の逸れたチョコレート菓子の先を齧り取って、じ、と土方を見遣る。
不満げに目を据わらせながら、土方は俺が齧った菓子の残りをふらふらと揺らした。
「…文句あんなら人にねだってねーで自分で食え」
「そりゃ、最初にねだったのは俺だけど、割とノリノリで食わせ続けたのはお前でしょーが」
「誰がいつノった」
「さっき」
あぁ、今時こんなの多分ガキでもしない、非常に頭の悪いやり取りだ。土方は呆れたように息を吐く。さすがに馬鹿らしくなって口を開こうとすると、遮るように、唇の間にチョコで包まれたプレッツェルの端を押し込まれた。くい、とそれを揺らされると、粘膜の間に擦れたチョコが引っかかる。土方は面倒くさそうに目を細めた。
「食わねえのか?」
…………食うけど!!!
なんだか、こう、片手間に飼い犬にビーフジャーキーをやるような、そういう態度、仮にもそのなんていうかアレに対して、どうかと思います。
したがって俺は反撃に出ることにした。飼い犬に手を噛まれる、というやつだ。犬を脱却できてないとか言うな。相手のフィールドで戦ってこそなんぼ、ってんなこたァ今はどうでもいい。
いまひとつ格好はつかないが、菓子に吸い付いて舌を出すと、それを支える土方の手がぴくりと僅かに強張ったのが解った。菓子の腹側に舌を這わせて舌先にチョコレートをこそげとる。甘い。さすがに少し水気が塩気が欲しい。舌先と唇に力を篭めればぱきりとプレッツェルが折れた。折れた分を奥歯で噛んで、また残った分を咥える。べろりと舌を出しながら上目に土方の顔を見遣ると、さすがに少しうろたえたようだった。土方が、舐められることに意外と弱い、ってのはそれなりに長い付き合いで知っている。あんまり勿体つけて怒られるのも、と横ざまに噛みついて、最後に残った、チョコの被っていない部分を持っている土方の指先を舐めた。
「…食わせてくれんじゃねえの?」
指の間に舌を宛がってちゅ、と吸い付くと、かっと音がしそうなほど一瞬で土方の目元に赤色が広がった。緩んだ指先から菓子の残りの部分を掠め取って、噛む。
「普通に食えねえのか、…てめえは」
ぎゅ、と俺が舐めた指先を握り込んで、土方は顔を背けた。
結局そっぽを向いてしまう土方に、少し切ないようなむずがゆいような気持ちにもなるけれど。
「おめー次第かなァ」
まあ、意識はこっちを向いたようなので、よしとしよう。
・銀魂で吉原もの…の突発小話
・土方さんが切見世でお客取ってます
・銀→←土ぐらいの頃合い 身も蓋もねえな!

OK?




唇の端を上げる、それだけのこと。
簡単だった、はずなのに。

ざり、と三和土を踏んだ男は、躊躇うように草履を踏み締めた。
「あの、よ…」
きゅ、と崩れた衿を引きながら、おれは唇を結ぶ。
なんだ、と急かすことはしたくなかった。
戸口を向いていた爪先が湿った土の上を滑る。振り向いた、その手が小さな包みを差し出す。
「好きか、解んねえけど。日持ちはするから、…多分、腹の足しぐらいにはなんだろ」
「……腹の足しに、なんつって物持ってきたのはてめえが初だ」
そう言って包みを受け取ると、がしがしと銀髪を掻いて、銀時は目を逸らした。
「使えるもんのがいいかとも思ったんだけどよォ。…そっちにも、いろいろ事情とか都合とか趣味とか、あんだろうし…」
「…ありがとう、な」
「…どういたしまして」
じゃあ、また、と銀時は傘に手をかけた。また、と返して、いびつな番傘に隠れる銀色を見送る。
包みを解くと、入っていたのは色とりどりの金平糖だった。
こんなもん、水下げ前のガキじゃあるまいし。
裾を引いて、ひやりとどこか湿ったような畳の上に膝をつく。座って行灯の明かりに翳せば、小さな砂糖菓子はきらきらと鈍く光を弾いた。白い粒をひとつ取る。でこぼこといびつな白は、似ているような、似ていないような。
目を閉じて、まだ、あいつを覚えている舌先にそれを転がした。
「……、甘ェ」
甘すぎて泣きそうだ、馬鹿野郎。

いただいた金平糖が美味しすぎてカッとなった
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